

木の芽騒動のハナシ
5月に入ってから何故か低調である。 何をする気力も起こらないのだ。 それもある日突然、である。 原因らしい原因も思い当たらない。気力が減退して、いつも出来ていた事が出来ない。 「それをしたから何だってーの」的な気分が常で日長一日寝て過ごした日がかなりあった。...


クラウド•ソーシング•ブルース
時分の描くモノのスキルが具体的にどの程度なのかという事には、モチロン興味はあった。 愛着の引き換えとして描くことに飽き、お眼鏡にかなったモノを描いてギャランティを頂くというのはどんな心地なのか知りたかった、というべきか。...


オカンのハナシ
オカンは「コンビニエンス•ストア」いわゆる「コンビニ」の事を「コンビ、コンビ」と言う。 近頃「マニュアル通り」という言葉を覚えて、自分でも使ってみたくて仕方なかったのだろう、「アニマル通り」とのたまったので、ギョッとしてしまった。...


モーターサイクル•ダイアリーのハナシ
最初の主人を亡くしてからガックリ気落ちしてしまい、何に対しても欲求が働かない時期があった。 何も欲しくないし、何もしたくない。 老舗和菓子屋の製造補助のバイトをしていた時、一回り以上年下の専務が、ハーレーのツインカムタイプを所有していた。...


スモーキング•ブギのハナシ
初めて吸った煙草はロング•ピースだった。 高校生の時、実家の裏手にある川の堤防で、夕刻だったろうか、誰にも見られないように道路に背を向けちぢこまって座り隠れて吸った。 3本ほど立て続けに吸って気分が悪くなり吐いたのを覚えている。 その時はほんのイタズラの気持ちだった。...


戸川純のハナシ
戸川純が好きだった。 80年代のポップ•アイコンだった彼女は音楽と芝居のみならず文芸家、コメンテーターとしても名を馳せていた。「ニューウェーブの女王」という異名もあった。 「暗くて大変個性的」という大衆受けする為にはネックとなるパーソナリティ故に、注目の的となった経緯に若い...


レイニーデー•ブルースのハナシ
9月に入って天候がめまぐるしく変わる。 気圧が下がると体調が悪くなるので台風の往来や秋雨の降るこの季節がどうも苦手だ。 「あれ、なんか調子悪い」と思ったら、たいてい9割の確率で天気が崩れる。 ヘタな天気予報より当たるのだ。...


K先生のハナシ
K先生と出会ったのは19歳の夏だった。 上京して初めて就いた職が〈美術モデル〉だった。 K先生は彫刻家で、常磐線に揺られて小一時間で着く藤代駅のすぐ近所にアトリエ兼住宅があり、その年は8月一杯使ってくれた記憶がある。 先生に子供はおらず奥さんと利口な飼い犬〈ゴンベエ〉とでつ...


ディア•ダディのハナシ
物心がついた頃から、父を嫌悪するあまりに社会に おける自分のポジションを見失い、間違った事をさんざんしてきた。 親の愛情を拒絶すると、それは植物のとっての太陽の光や水のような物なのだろう、素直に育たない。 人生論を語るつもりは無い。...


ジャジーな貴方、のハナシ
5歳年上の主人が趣味でテナー•サックスをやっている。 「60になったらストリート•デビューする」と公言して譲らない。 シャワーを浴びたあと、パンイチにバスローブをまといジャック•ダニエルをロックでちびちび呑みながらジャズを聴き「この黒人特有のグルーブ感が」云々とウンチクをた...